死んだわけじゃなくてね
わざわざブログにするネタがなかった。
いや、これは嘘ですね。
実際2年空いているわけですから、例えどんなに空虚な人生を送っていたとしても、捻り出して記事の1つ位はどうにか書くことが出来たはずです。面倒だっただけでしょうね。
今は博士課程1年です。ネタはあるので現在の研究を早く論文化できる形にしたいです。焦りと、結果が気になるという感情が半々です。
ブログにはその日やったこととかを淡々と記録するように書けば良いのかと今更気づきました。カチホ。カチじゃなくてトホか。語彙破れて山河在り。それは杜甫か。
上の文ではっきりしたと思いますが、自分はウケ狙いの文章を書ける身体ではありません。ツイッターでは昔狂ったようにネタを投稿していましたが、今はもう何も思いつきません。タイムラインをひねもす開いていてもダメなものはダメです。なのでここだけでも肩の力を抜きたいです。ゆーて最近はツイッターでも肩の力を抜いてるけど。
何とブログを10ヶ月放置していた
これは大変
京都大学の院試(H31)について (面接編)
前回の記事で筆記試験の話をしました。じゃあ面接の話はしないのか、ということなんですが残念ながらあります。今回もクソ記事で頑張って院試についてネットで検索してる大学生の妨害をしたいと思います
念のため改めて書いておくと、僕が受験したのは物理学・宇宙物理学の試験で、面接に呼ばれたのは宇物のみでした。
面接の構成(全体で15分)
・興味を持った分野、事柄について(7分)
僕の場合は、ブラックホールに興味を持ったきっかけは何か、ブラックホールにおける重力レンズ効果について数値計算した話(3年生の課題演習という授業でやった)、将来は特に何がしたいか
ということを話しました。
内部生は課題演習・課題研究で行った実験のことを喋る人が多い気がします。外部受験の人は何について喋るんでしょうか。面白かったアニメとか?
・質疑応答(残りの時間)
殆ど事務的な質問でした。
他大学院は受験したか?
第2志望以下に合格した場合でも京大院に進学するか?
理論と観測ならどちらにより興味があるか?
博士課程に進学する予定はあるか?
などです。当然ですが、こういう質問は正直に答えるべきです(恐らく学生の配属先についてや、指導教員が学生の研究テーマについて考える参考にされる)
課題演習でやった計算に関する質問は1つだけでした
京大の面接では優劣が大きくつくことはないと思います。多分筆記試験の結果で大方決まるとは思いますが、面接に呼ばれたのに全落ちした人もいるので油断せず最低限の準備はしておくべきです。
また筆記試験の結果から各研究グループの面接に呼ばれる基準ですが、これはよく分かりません。本当に分からないです。教えてほしいです。教えてください。教えろ。しかるねこ「教えなさーい!!!!!」
面接の対策ですが、これは特にやってません。前日に院試ゼミをやっていた同級生と発表の練習をしたくらいです
次回は院試に向けてどう勉強したかを記事にすると思います
京都大学の院試(H31)について 筆記試験編
予告通り京大の院試の感想みたいなものを書きます。
まず京大の院試問題の特徴ですが、難解です。
難解と言えば聞こえは良いですが、まあ、何を意味するかは察して下さい
過去問を紐解けば標準的でマトモな問題、素晴らしい問題も勿論あるにはあるのですが、中には作問があまり得意ではない先生がいらっしゃるようで、小問の(2)や(3)でいきなり分かれ目となってしまうような問題や、誘導を付けると思われそうな箇所で誘導せず、あれこれ問おうとして意味不明な大問となってしまっていることがあります。(学生風情が作問に口出しをするのもどうかと思うのですが一応)
また、大問1つにつきかけられる時間はおよそ1時間なのですが1時間で到底解答しきれないのでは?と感じる問題もあります。僕が勉強不足だからだろうと言われてしまうとそこまでですが………………うーん……………………こう思ったのは僕だけなんでしょうか?
では運悪くこのような問題に当たった時はどうするか?という話ですが、諦めましょう。他の受験者も自分と同様に出来が良くないことを祈りましょう。
というのは半分冗談です。
とにかく「0点」を取らないようにしましょう。
簡単な小問からでもいいので解答する、自分が行き詰まった問題と独立した小問を探して解く、何でもいいので最低限の点数を確保しましょう。トータルで点数6割7割取れてる上位者でも、全ての大問で6割7割取れてる訳ではないです(と僕は勝手に思っています)。
難しめの大問でしっかり耐えて簡単な大問で稼ぎ、トータルで点が取れていれば合格ですから
さて今年の問題に関する話です。結構多いです
I-1 電磁気学
プラズマ 前半は誘導に従って式を用いれば解ける。後半の境界条件を考える箇所で差がつきそうです
I-2A 力学
ケプラーの法則から万有引力の法則を導く問題。3年くらい前から京大で天文学は出題されなくなったので宇物の教員の方が作ったのでしょうか?あくまで想像ですが
符号が間違いだと途中で訂正がなされていました。僕も釣られて符号を間違ってなければ完答です
Ⅰ-2B 量子力学
調和振動子で一次の摂動を考える問題。ハミルトニアンの対称性って何ぞ?と一瞬思ってしまいましたが多分理解した。摂動がx^4の場合でのエネルギーの計算を間違えたのは非常に悲しい
I-3A 力学
燃料を使ってロケットを飛ばすというシチュエーションの問題。分裂する前後で運動量保存則を使うのかな?微分方程式を解くのが下手なので変数変換を2回やった()
I-3B 統計
ポアソン分布を出すなら先に言って下さい
平均と分散を求める(1)のみ解答しました
I-3C 量子力学
重心系で基底状態、第1励起状態での電子スピンの組を考える?問題(確かそんなんでしたよね)
カスなので勘で答えました()
I-3D 物理数学
積分を計算する問題
II-1 統計力学
恐らく今年最強にヤバい(と僕が感じた)問題。「ボース・アインシュタイン凝縮」以外正解した自信がない人も多かったのでは………いや初めの圧力と比熱を計算する問題も多分正解はしてるだろうけど……………
II-2 量子力学
円筒座標で考える問題は以前にも出題されてましたが、前とは異なる様相でした
(2)が正解できていれば(6)辺りまで食いつけた気がするのですが、これは成績開示しないと分かりませんね。これでこの大問が10点/100点とかなら死ぬほどダサいですね
II-3A 物理数学
拡散方程式?を解くらしい
(2)までは何とかなったと思いますが(3)の積分を求める問題がまるで自信ないです(一応解答はした)
II-3B 実験
ピピッ
Siri「何のご用件でしょう?」
俺「誤差伝搬」
Siri「webで誤差伝搬に関する情報が見つかりました」
III-1 力学
連成振動っていうんでしたっけ?複数の質点がバネで繋がっている過去にも出題されたものですが前より難しい気がします
(2)の計算が上手くいかなかったので独立した(5)から解きました
III-2A 電磁気学
点電荷のところからπ中間子とかの話に持っていくのはすごいなあと思いました(小学生並の感想)
III-2B 統計力学
鎖状分子についての問題
微小変化を加える(3)で混乱して計算を誤ってしまった雑魚
III-3A 英語
BCS クーパー対
内部生の人は作問者の顔が思い浮かんだのでは?(英文のトピックといい冠詞を問う小問といい……)
クーパー対の振る舞いをロックンロールダンスに例えるな 二度と英文を書けない身体にするぞ?
III-3B 英語
内部生でエレクトロニクスを履修してなければ「オペアンプ」自体が初見の人もいたのではないでしょうか、いや知ってても自分の解答に自信は全く持てないですが
学力が中の下くらいの弱い人間が受験するとこんな感じに撃沈するという話でした。今年は1日目午前の3問、つまりIの問題で稼げないと合格は厳しいように思いました。
自分では爆死したと思いましたから、宇物の面接に呼ばれた時はそれはもう死ぬほど驚きました
問題冊子も見ずに走り書きした感想なので、もしかすると意味不明なことを書いているかもしれません。気付いたら後で編集をしておきます。これで予防線は張れましたね
名古屋大学の院試(H31)について
予告通り、入試問題の感想みたいなものを書きます。それにしても「院試」というワードを入れただけで昨日はアクセス数がものすごく増えました。ありがたいことです。これからアニメの話をする時もタイトルに「院試」と入れておきますね
・名大対策
特にしてません。本命が京大だったこともありそちらに重点を置いてました。強いて挙げるなら過去問を5年分解きましたが、解答を持っていたわけでもないので自分で答えを作って満足していただけでした。
特徴としては細かく小問をつけて順に難しくなるのですが、誘導が丁寧で(京大の作問者もぜひ見習っていただきたい)、当然ですが最後の方の問題で差が付きます
今挙げた特徴とかは名古屋大学大学院入試案内のホームページで過去問を見れば誰でも分かります。つまり上の文章を読んでも実は意味がありませんでした
以下今年の入試に対する所感を書きます。ようやく本題ですね。
筆記試験
・第1問(力学)
円周を動く質点について
ポテンシャルエネルギーを答える問題が出るとは思わなかった。アルファベットの練習か??
後半ではラグランジュの未定乗数法を用いる小問が出てきましたが、詳細が問題文中に書かれていたため安心して完答
・第2問(電磁気学)
前半はマクスウェル方程式から電場磁場を求めてポインティングベクトルに繋げるよくありそうな問題
後半は電磁波の話
最後の問題でベッセル関数の整数が0と気付かずに失点したのは非常に悲しい
・第3問(量子力学)
みんな大好き調和振動子
序盤は「答えだけでよい」ラッシュ
エネルギー固有値の式の形を後の問題でネタバレするのはおもしろい(誰でも分かるからいいけど………)
最後の問題だけ解けませんでした
・第4問(統計力学)
平均場近似を知ってたらほぼ完答できる
例年より易化してて最後の問で差が付くようなものばかりでした。あと英語は重力波についてでした
・面接
志望動機や筆記試験の出来についてなど他愛もない事務的な質問
↓
倫理的な質問(カンニングをみたらどうするかなど)
↓
天文学クイズ
という具合でした。
理論宇宙物理学の研究室に合格しましたが、倍率の事情は全く知りません。
そもそも倍率なんて蓋を開けてみないと分からないですから、本当に考えるだけ無駄です。諦めて(?)素直に行きたい研究室に出願しましょう。
おおまかに理論寄りの研究室の倍率が高い……という傾向はありますが、年によって変わりうるものです。実験や観測でも人気の高いところは存在します
感想としてはこのくらいです。次の記事では京大の話をします